Android スマホ向けSTG「ゴシックは魔法乙女」が累計300万DL達成&テレビCMの放送が決定。記念キャンペーンで最大250個の聖霊石などをもらえる

 ケイブは本日(2016年8月17日),スマートフォン向けシューティングゲーム「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」(iOS / Android)が累計300万ダウンロードを達成したことと,8月20日よりテレビCMが放送されることを記念するキャンペーンの開催を発表した。
 このキャンペーンでは,2つのログインボーナスが順次実施される。8月20日から8月31日までの期間,毎日ログインすると最大250個の聖霊石や,育成素材をもらえるので,この機会をお見逃しなく。ちなみに,聖霊石250個は,ゲーム内の10連ガチャ1回分に相当する量だ。

《リンク:「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」公式サイト》
http://www.cave.co.jp/sp/mahouotome/

《リンク:「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」ダウンロードページ》
https://itunes.apple.com/jp/app/id924726102?mt=8&at=11lc65

《リンク:「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」ダウンロードページ》
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cave.mahouotome

<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>

『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』累計300万ダウンロード突破!!
全国TVCMまもなく!感謝の気持ちを込めて聖霊石250個プレゼント!
 株式会社ケイブ(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:高野健一JASDAQコード:3760)は、本日8月17日、ゲームアプリ『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』のダウンロード数が累計300万を突破したことをお知らせいたします。

 また、8月20日から、本作の全国TVCMが公開されることが決定いたしました。つきましては、300万ダウンロード突破&全国TVCM公開を記念し、『聖霊石』250個(期間中合計)をプレゼントさせていただきます。今後とも、『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』を、よろしくお願いいたします。

●プレゼント詳細●

◆期間中『聖霊石』合計250個プレゼント!

・300万ダウンロード記念ログインボーナス
・全国TVCM公開記念ログインボーナス
・土曜日限定ログインボーナス(期間中2回)
 合わせて、250個の聖霊石をプレゼントいたします。

【300万ダウンロード記念ログインボーナス】
 通算1日=聖霊石25個、メダル10,000枚
 通算2日=聖霊石10個、メダル10,000枚
 通算3日=聖霊石10個、メダル10,000枚
 通算4日=聖霊石10個、メダル10,000枚、経験値アップ★4(火)×2個
 通算5日=聖霊石10個、メダル10,000枚、経験値アップ★4(水)×2個
 通算6日=聖霊石10個、メダル10,000枚、経験値アップ★4(風)×2個
 通算7日=聖霊石10個、メダル10,000枚、経験値アップ★4(光)×2個
 通算8日=聖霊石25個、メダル10,000枚、経験値アップ★4(闇)×2個

300万ダウンロード記念ログインボーナス開催期間
 2016年8月24日(水)0:00~8月31日(水)24:00
※期間中ログインした通算日数に応じて報酬が変わります。

【全国TVCM公開記念ログインボーナス】
 通算1日=聖霊石25個、メダル10,000枚
 通算2日=聖霊石10個、メダル10,000枚
 通算3日=聖霊石10個、メダル10,000枚
 通算4日=聖霊石10個、メダル10,000枚、
 通算5日=聖霊石10個、経験値アップ★4(光)×2個
 通算6日=聖霊石10個、経験値アップ★4(闇)×2個
 通算7日=聖霊石10個、経験値アップ★4(風)×2個
 通算8日=聖霊石10個、経験値アップ★4(水)×2個
 通算9日=聖霊石25個、経験値アップ★4(火)×2個

全国TVCM公開記念ログインボーナス開催期間
 2016年8月20日(土)0:00~8月28日(日)24:00
※期間中ログインした通算日数に応じて報酬が変わります。

【土曜日限定ログインボーナス】
 聖霊石10個

土曜日限定ログインボーナス開催期間
 2016年8月20日(土)0:00~24:00
 2016年8月27日(土)0:00~24:00

※期間中の土曜日に、各日聖霊石10個をプレゼントいたします。
※ログインされなかった場合、その日のプレゼントは受け取れませんのでご了承ください。

●全国TVCM情報●

 「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」初の全国TVCM放送が決定いたしました。ゴ魔乙ならではのCMを、お楽しみください。

全国TVCM:
 放送地域:全国区
 放送期間:2016年8月20日(土)~
※一部地域を除く。


《リンク:「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」公式サイト》
http://www.cave.co.jp/sp/mahouotome/

《リンク:「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」ダウンロードページ》
https://itunes.apple.com/jp/app/id924726102?mt=8&at=11lc65

《リンク:「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」ダウンロードページ》
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cave.mahouotome


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記事URL:http://www.4gamer.net/games/288/G028814/20160817044/
→画像、ムービーなどがすべてある完全版です
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関連タイトル:
iPhone ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~
Android ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~

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PS4 PSVITA 5年目に突入した「ファンタシースターオンライン2」の運営陣にインタビュー。これからのPSO2はどうなるのか,現役アークスがたっぷり聞いた

 セガゲームスの「ファンタシースターオンライン2」(PC / PlayStation 4 / PlayStaiton Vita 以下,PSO2)は,2016年7月4日にサービス開始から4周年を迎えた。4月20日にはPlayStation 4版がサービスイン,その後に最大同時接続数の更新を発表するなど,それなりにサービス期間が経過したオンラインゲームとしては異例の展開を見せている。

 今回,そんなPSO2の運営陣へインタビューを行い,4年間の思い出や今後に向けての展望を聞いてきた。なお,現役アークスとしてプレイヤー目線から質問や要望を飛ばす展開にもなっている。それをしっかりと迎え撃ってくれたのは,以下の皆さんだ。

PSO2 シリーズプロデューサー 酒井智史氏(中央)EPISODE4 チーフディレクター 中村圭介氏(右)EPISODE4 ディレクター 濱﨑大輝氏(左) 《リンク:4Gamerの「ファンタシースターオンライン2」サテライトサイト》
http://www.4gamer.net/games/120/G012075/

《リンク:「ファンタシースターオンライン2」公式サイト》
http://pso2.jp/) ■PSO2 4年間の思い出

4Gamer
 本日はよろしくお願いします。さっそくですが,PSO2が5年めに突入した今の心境はいかがでしょうか。

酒井智史氏(以下,酒井氏):
 そうですね,この4年間はあっと言う間で,まだ通過点だなという気持ちです。もっとも,順調に5年めを迎えたわけではなく,HDDデータ削除やDDoS攻撃といった大変なこともありました。ですが,ユーザーの皆さんに支えられて,ここまで来れたのはとても嬉しいことです。
 PlayStation 4版がサービスインして同時接続数が13万を突破したり,アニメになったり,小林幸子さんとコラボしたりと,今でも話題を提供できる状態にあるのも,ありがたいことです。気が付いたら,セガを支えるタイトルの1つになっていました。

4Gamer
 自分はしばらく休んでいた期間があったのですが,その間もPSO2の話題はよく耳に入ってきました。では,4年間で最も思い出深いエピソードがあれば,聞かせてください。

酒井氏:
 サービスインの瞬間ですね。今でもしっかり覚えています。有明コロシアムでイベントを開催できたことも良い思い出です。「ここまできたぞ」みたいな。今度(8月13日開催)の「アークスフェスティバル2016」で,もう4回目になるんですけど(笑)。

濱﨑大輝氏(以下,濱﨑氏):
 私は「EPISODE3」のバランス調整ですね。弱体化を含めてバランスを取るもので,最初で「バチッ」と決めたかったんですが,そうもいかなくて。でも,なんとかユーザーの皆さんから不満が出ないところに着地できたことが印象深いです。

中村圭介氏(以下,中村氏):
 「幻創戦艦・大和」のクエスト実装で,同時接続数が13万を超え,過去にない数値が出たことに驚きました。僕たちもそこまでは想定していなかったので,数字を見て「ホントに?」となりました(笑)。

4Gamer
 確かにサービスイン直後ならばともかく,4年目の時点はなかなかないケースでしょうね。幻想戦艦・大和は作り込みがすごくて,「わー,大和坂だー」などと言いながら,主砲塔の破壊をしました。

濱﨑氏:
 開発チームと酒井のこだわりが山盛りに詰まったクエストになったと思います。

酒井氏:
 どの時代の大和をモチーフにするか,考証をどれくらい入れるか,といったところがこだわりの部分です。「最終時の大和の甲板は黒塗りだった」という考証もあるじゃないですか。でも黒塗りだと大和っぽくないから,「デッキタンにしておこう」みたいな。

4Gamer
 そういえば,幻想戦艦・大和は新規プレイヤー向けのため,難度が低めと感じています。今ではすっかり,エクスキューブを稼ぐクエストになっているのですが,「徒花」のように強化されるのでしょうか。ハギト社長が「今度は2隻で懺悔の時間だ!」とか。

濱﨑氏:
 2隻はちょっと難しいですね(笑)。

酒井氏:
 好評なので,何か考えたいですね。ユーザーから「もっと強い敵を!」という要望ももらっていますし。アップデートが詰まっているので,すぐには難しいですが。

4Gamer
 「ファイナルファンタジーXIV」(以下,FFXIV)とのコラボクエスト「境界に彷徨う漆黒の騎士」のようにHP回復制限があったり,“徒花さん”みたいな舐めプレイしていると床ペロになったりするクエストは欲しいと思います。

濱﨑氏:
 確かにそうなんですが,同時接続数13万突破という状況からも,ライト/ミドル層がこれまでにないほど増えていることが分かります。コアゲーマーだけでなく,いろいろな層から意見をもらっていますので,様子を見ながらの調整になるでしょう。

4Gamer
 なるほど。まずはライト/ミドル層に強くなってもらわないと,難度の高いクエストを実装するのは難しいですね。ゲーム内に武器強化や防衛戦の動画が流れるのも,そうした目的のためですか。

酒井氏:
 防衛戦の映像は動画コンテストのものですが,急に流れてびっくりしたかもしれませんね。

中村氏:
 武器強化には分かりにくい部分があるので,新規の人向けに動画を用意しました。

濱﨑氏:
 防衛戦の解説動画は非常に分かりやすく,開発チーム内の得票数も多かったんですよ。

4Gamer
 なるほど。解説動画が流れ始めた時期に,ちょうど防衛戦の難度が下がったのですが,そういう背景があったんですね。

濱﨑氏:
 少しずつ慣れてきたり,強くなったりしているからでしょう。長く遊ばれている人向けの高難度クエストは,もう少し待ってください。

酒井氏:
 ええ,ちゃんと考えていますよ。 ■これからも“この路線”を継続

4Gamer
 4周年を迎え,FFXIVとのコラボをはじめ,ゴジラ小林幸子さんとのコラボも発表されましたが,1人のプレイヤーとしてもライターとしても「ぶっ飛んでるなあ」という印象です。いいぞ,もっとやれ路線ですね。

酒井氏:
 ありがとうございます(笑)。

4Gamer
 こうなってくると,今後の展開がすごく気になります。

酒井氏:
 サービスインからEPISODE3までで,PSO2としての流れはある程度できました。アニメがあって,地球が登場して,面白いコラボもあってと,これまでにない要素が入ってきたことで,PSO2の可能性が広がったと思います。「ここまでやるんだ」という認識が,プレイヤーにも生まれたんじゃないかなという気がします。
 逆にPSO2だからこそ,ここまでのことができるわけですから。「10年を目指す」ということは,こうして展開の可能性を広げるのも必要だと思うんです。

4Gamer
 ラスベガスのボスエネミーとして「自由の女神」が出てきた時点で,なんともセガらしさを感じました。

※「PS02放送局#44」より

酒井氏:
 「こんなことをするオンラインゲームはほかにないだろう」と狙っている部分はあります。「斜め上」と言われようとも,これからも変わらずに攻めていきたいですね。同じものを作っていくのは簡単ですが,右肩下がりになりがちです。PSO2では,僕らにしかできないことをしていきたい。

4Gamer
 小林幸子さんとのコラボは「どれだけ気合いを入れてるんだ……」と思いました。

濱﨑氏:
 コラボはいつも全力投球。そこまでやらなくてもいいレベルの気合いを入れていますよ(笑)。

酒井氏:
 小林幸子さんとのコラボに関しては,最初のデザインの仕上がりが面白系になっていたんです。大スターに対して,「それは失礼だ」とデザイナー達に諭して,考え直してもらいました。真面目に作って,その結果としてぶっとんだ面白いものにならないといけないと。

4Gamer
 「ヨーコソ・アークス」は,普通に聞いてもすばらしい演歌です。私の母が小林幸子さんのファンなのですが,どこから情報を得たのか,CDを買ってこいと言われています。

酒井氏:
 「ネオ演歌」という表現でお願いしたんですけど,キレイに歌い上げてもらいました。プレイヤーだけでなく,もしPSO2を知らなくてもすばらしい歌になったと思います。

中村氏:
 「徒花」や「アルティメット」というゲーム内で使われているフレーズが入っているので,アークスならニヤッとできますし,アークスでなくても意味は通じるでしょうね。「ダークファルス」は分からないかもしれないですが。

4Gamer
 母にはひと通り説明しました。

酒井氏:
 小林幸子さんにも説明しました(笑)。

4Gamer
 「千本桜」のライブ映像では,「“足なんて飾りです”的な某ロボットっぽいな」と思ったら,指からビームが出て……しばらく笑い転げてしまいました。ほどよくロビーには平成ゴジラもいますし。

酒井氏:
 歌詞の「光線銃で打ち抜いて」と言うフレーズからの発想で,必然的にあのようになりました。桜も千本とはいかないまでも,一気に咲いていくという演出が欲しくて,「ビームと組み合わせたら」という演出ですね。
 残念ながら,ゴジラはリソースの関係でライブ中は見えなくなってしまうんですけど。

■新要素について

4Gamer
 ここからは直近のアップデートについてお聞きします。まず,8月10日に実装された「アークスリーグ」はどのような狙いがあるのでしょうか。

中村氏:
 新しいランキングの仕組みです。現状の「インタラプトランキング」は,同じシップの数万人が相手になるので,「モチベーションが上がりにくい」「自分には関係ない」という人がいると思います。

4Gamer
 そうですね。トップクラスが1分前半の記録を叩き出していると,「お,おう」といった感じでスルーしています。

中村氏:
 もう少し気軽に参加できるランキングイベントがあったらいいな,ということで最大20人という少人数のものを用意しました。相手は最大19人,目標もクエストに出てくるエネミーを倒すというものなので,「もうちょっとで1位を狙えるんじゃないか」といったノリになるのではないかと。

4Gamer
 なるほど。グループ分けはランダムですか。

中村氏:
 ランダムですね。ただ,初心者が上級者と同じグループになると勝てないので,最大到達レベルが近い人同士が同じグループに割り振られるようになっています。景品にはSG(スタージェム)も用意しているので,ログインしたときに,とりあえずチェックしてもらいたいですね。

4Gamer
 新マップのラスベガスは固定マップです。PSOシリーズとしては珍しいと思いますが。

中村氏:
 ラスベガスという街を思い浮かべると,象徴的な場所が多いので,作り込んだ箱庭的なマップにしました。また,固定ですが3種類のマップに昼夜があるので,実質6種類になります。

※「PS02放送局#44」より

4Gamer
 スクリーンショット撮影が捗りそうです。難度はどれくらいでしょうか。

濱﨑氏:
 フリーフィールドくらいですが,ライドロイドに乗るライディングクエストでスコアを稼ごうとすると,固定メンツでプレイしたり,練習したりと難度は高くなります。ただ,失敗することはないので,普通に遊んでもいいですし,スコアアタックでやりこんでもいい。遊び方が広がるはずです。

4Gamer
 ホバリングしたり,搭乗しながら攻撃したりすると楽しそうです。

濱﨑氏:
 A.I.Sを実装したときのように,ガラリと操作感が変わります。高低差のあるマップで試行錯誤を繰り返してください。「これ,何ゲーだよ」って感覚になると思います(笑)。

4Gamer
 最初,“某世紀末覇者”と誤読してしまった新ペットの「シンクロウ」も発表されています。実際,サモナー人気はどうなっていますか。

※「PS02放送局#44」より 中村氏:
 実装以降,一定数をキープしている感じですね。

4Gamer
 クラスボーナスがおいしいのでようやくカンストしたのですが,ペットの強化でいろいろと吹っ飛びました(苦笑)。

濱﨑氏:
 サモナーを常用となるとペットの数が多く,ラムダグラインダーが吹っ飛んでいくし,キャンディーを集めたり,圧縮したりと大変であることは把握しているので,今後改善していく予定です。
 ちなみに,シンクロウはアクション性が高く,ちょっとカッコイイ系のペットになっています。

4Gamer
 今後のペット展開も,生物寄りなのでしょうか。メカっぽいペットを期待したいのですが……。

濱﨑氏:
 まずはペットらしいものから揃えていって,ちょっと路線の違うシンクロウを用意してみたのですが,メカっぽいものは予定にないですね(笑)。 ■復帰勢からのあれこれ

4Gamer
 さて,続いてはプレイヤー視点でお話を伺いたいと思います。
 3月に復帰してから,のほほんとプレイしていて感じたのが「火力過多がスゴイ」。ずっと遊んでいるプレイヤーの火力が高過ぎると思うのですが,その点の改善は考えているのでしょうか。

濱﨑氏:
 先ほどの話になりますが,EPISODE4とPS4版のタイミングで新規のプレイヤーが増えているので,意図的に難度を上げていないところはあります。ただ,かつてはライトと言われていたプレイヤーもミドルになってきて,コアへの推移も進んでいます。ミドルからコア向けのコンテンツは準備していますので,そこで高くなった火力を披露してほしいですね。

4Gamer
 全体向けと特定層向けコンテンツを住み分けていく感じですか。

中村氏:
 そうですね。底上げは進んでいると思うので,徐々に引き上げていきます。

4Gamer
 武器の強化にしても気づくとラムダグラインダーがなくなっていたり,ユニットを強化していたらメセタが吹っ飛んでいたりと,蓄えがない新規プレイヤーにはキツい状況だと感じます。個人的には復帰してからラムダグラインダーがなくて,★13武器の強化が大変でした。

濱﨑氏:
 ラムダグラインダーの入手経路は増やしているのですが,すぐになくなってしまいますよね。なんとかしたいところですが,バランス調整が難しい部分でもあります。ユニットについては,新世武器と同じ仕様にする予定はないのですが,強化が大変なので別の対策を考えています。

4Gamer
 そうなると,やりこんでいる人向けのコンテンツは当分ないということでしょうか。

濱﨑氏:
 今年の後半には,コア層にも向けたアップデートを追加していく形になります。コア向けのクエストなどを秋あたりに投入していく予定です。
 先日,タイムアタッククエスト「闇の痕跡」をミドルからコア向けに用意してみたのですが,皆さん,予想以上にうまくて,コアなプレイヤーの中でも差が出ているというデータが出ました。そこで,コア層が長く楽しめる要素も準備しています。 ■キャラクリのお時間です

4Gamer
 ここからは偏った質問や要望をぶつけたいと思います。というのも,エステ関連なのですが。

酒井氏:
 あの記事,面白かったです(笑)。

4Gamer
 ありがとうございます。公式Twitterで拡散してもらえるとは思いませんでした(笑)。

※筆者近影の代わりに,Ship 5在住メイフィアちゃん。2016年3月復帰勢で,最近ようやく全クラスカンストした。以前掲載したキャラクリ記事はその濃すぎた内容からか,PSO2運営陣に覚えていただいていた

酒井氏:
 濃い話になりそう。

4Gamer
 まずは顔パーツの位置変更について,目と鼻と口を独立して動かせるようにはできないのでしょうか。バランスを取っていくと,どうしてもアゴが長くなってしまうんですね。

酒井氏:
 具体的ですね(笑)。

中村氏:
 確かにアゴの調整は難しいですね。顔パーツの調整が連動しているのは,パーツ編集時に顔の造形を破綻させないためで,個別調整にするとよほどデッサンに自信がある方でないと整合性の取れた顔を作るのが難しくなると思います。
 EPISODE4でキャラクリはかなり手を入れていて,アクセサリー調整を含めたキャラクリの幅は広がったと思うんですが,「まだ足りない」「もっとこうしたい」というご意見は届いています。今後もキャラクリの進化は考えていますので,楽しみにしていてほしいですね。

4Gamer
 正座してお待ちしています。
 あとは,エステ内とフィールドで表示されるグラフィックスを統一してほしいのですが,これは難しいのでしょうか。

中村氏:
 PC版の「設定6」であれば,モデルとテクスチャは同じですですが,ライティングが場所によって違うため,異なっているように見えてしまうのではないでしょうか。
 エステ外の立ちポーズだと,顔が少し下を向いているので,顔への影の落ち方がエステ内の通常ポーズとは変わります。エステ内でも,ほかの場所でどう見えるのかを確認できるように,フィールドテストやモーションテストなどを実装しています。
 たとえば,モーションテストの「立ちポーズ」はエステ外で立っている時と同じポーズなので,こちらで編集をお試しいただければと思います。

4Gamer
 確かにロビーだと,ちょっとアゴを引いているので,エステ内の立ち方とはシャドウの入りが変わりますね。あとは,キャラクターの拡大率でも雰囲気が変わります。

中村氏:
 エステ内のようにアップで撮影したい場合は,フリーカメラで撮影していただければと。

4Gamer
 フリーカメラも気になる部分というよりは,個人的な要望がたくさんありまして,もっと尖ったものにならないのかなと。「メインライトが動かせるぞ」みたいな。

中村氏:
 クエストの全体に影響を及ぼすものなので,難しいかもしれません。

4Gamer
 メインライトはマップ全体に適用されているということですね。それでは,ロビーアクション「端末操作」の光源のように,任意に置くことはできないでしょうか。頭の後ろにスポットを置きたい,と思うことが多々あるのですが。

酒井氏:
 カメラライトもそうですが,「端末操作」の光源はポイントライトで影はできません。影ができるのはメインライトだけで,そのほかは明るくなるだけです。

4Gamer
 なるほど。光源の効果は期待できないということですね。
 あとは,スクリーンショットのときだけでも比率を3:2にしたいです。解像度を動的に変更するのは難しいと思うので,黒帯が入るくらいでいいのですが。

酒井氏:
 それはどうしてですか。

4Gamer
 16:9の比率でキャラクターを縦に撮ると,どうしても縦長になりすぎるからです。さらに言えば,スマホのカメラではおなじみのグリッドラインも欲しいところです。黄金比の計算もしやすくなりますし,被写界深度の変更機能も……。

酒井氏:
 めちゃくちゃ細かい(笑)。

濱﨑氏:
 プレイヤーの中には,スクリーンショットを切り抜いて,背景だけをぼかして被写界深度を演出している人もいますね。ただ,それを常時適用すると,クエストなどでは描画が重くなって,環境によってはアクション性に影響が出るかもしれません。

4Gamer
 いえ,スクリーンショット専用モードみたいな感じにしていただければ。フリーカメラのときだけ有効になれば,個人的には十分です。

中村氏:
 今後の課題にします(笑)。

4Gamer
 色調トーンカーブが実装されましたが,ユーザープリセットを開放できないものでしょうか。

酒井氏:
 色調トーンカーブは,デザインディレクターの水野(暁一氏)がそれぞれのフィールドにあったベストな調整を施しています。「これがベストだ」と自信満々でした。

4Gamer
 ああ,カラーキャリブレーションしたパネルで見たら,すごく色が気持ち良かったのは,そういう背景があったんですね。
 グラフィックス面の改善に関しても,面白いお話があれば聞かせていただけないでしょうか。

中村氏:
 PS4版のサービスインに合わせて,グラフィックスを改善していますが,どういう絵作りをするのかを相談する中で,「単純に設定5の拡張ではなく,全然違うレベルを目指すべきだ」と,酒井を交えて方針を確認しました。どうしたら,モデルを変えずに上のレベルにいけるか,シェーダーやライトで工夫を重ねて,20くらいのグラフィックス項目を改善しています。

酒井氏:
 とくにブルームとトーンカーブ,セルフシャドウが効いています。最初はセルフシャドウがなかったんですけど,東京ゲームショウ(2015年)の後に「やっぱりいるんじゃないの」と,ごねていたら入りました(笑)。

中村氏:
 大変でした。最初はセルフシャドウでキャラクターの顔や体に真っ黒い影が落ちて,ちょっと怖い感じになってしまって(笑)。試行錯誤して,肌がきれいに見えるように調整しました。カメラライトを入れたのも、肌がきれいに見えるようにですね。

4Gamer
 キャラクターが自然に浮き上がる感じがいいですね。ただ,被写界深度のパラメータは変更したいところです……。
 スクリーンショットの話題なのでお聞きしますが,NVIDIAから発表されたスクリーンショット機能「Ansel」に対応する予定はありますか。

濱﨑氏:
 どこでも360度見渡せるように作っていないので,あとから対応するのは何かと大変かと思います。もちろん新しい技術はチェックしているのですが,いまのところ,Anselの対応予定はありません。

4Gamer
 それでは,VR対応はいかがでしょう。

酒井氏:
 テストは行っているのですが,酔わずにプレイできるまで持っていくのは,現状のリソースの中で対応するのは厳しいと判断しています。ロビーだけでも……と考えたのですが,やっぱり酔う。アクションしながらは,無理だと思います。

4Gamer
 Virtual DesktopでPSO2を遊ぶことがありますが,ちょっとプレイすると酔いますね。ただ,エステルームだけの対応でも構いません!

中村氏:
 エステネタが続きますね(笑)。

4Gamer
 自分のキャラはいつも宇宙で1番かわいく,進化してほしいのです。

酒井氏:
 VRは2枚で描画しているため,やはり解像度の低さがネックになります。

濱﨑氏:
 対応するなら,限定的になるでしょうか。

酒井氏:
 そこにコストをかけるなら,通常のアップデートを進めたほうがいいと考えますね。

4Gamer
 なるほど。話は変わりますが,チームやフレンドリストの上限数に変更はありませんか。

中村氏:
 チームメンバーはチームルームに全員入れるようにというポリシーがあり,チームルーム側の収納制限で100人が上限となっています。チームルームが100人まで入れるようになっているので,しばらくは難しいですね。現状の上限数(100人)に達しているチームが少ないということもあります。
 フレンドリストの拡張は,要望として届いています。足りない人は足りないようです。

4Gamer
 被ブラックリスト数も表示してほしいと思うのですが。

濱﨑氏:
 どうしてまた……。あ,0人なら胸を張れますね。

4Gamer
 そうです。もしブラックリストに入ってしまったら,「何がいけなかったのかな」と考えますし。あまりにも多かったら,壮大に凹みますが。

酒井氏:
 考えてみましょう(笑)。

4Gamer
 アクション面では,先日の「PSO2放送局」で「ショートエスケープ」などの追加が発表されましたが,今後もスキルリングは増えていきますか。ガンスラッシュのモード切替時にパリングができると嬉しいのですが。

中村氏:
 プレイ感覚を変化させる要素は,今後も増やしていきます。ただ,ガンスラッシュのパリングは,しばらくなさそうですね。

4Gamer
 そうですか……。

中村氏:
 開発チームでも検討したことはあるのですが,「強くなりすぎるのでは?」ということで見送りました。

4Gamer
 それでは,もう一つだけ。テクターにウォンドPAがほしいのですが,いかがでしょうか。その場でボコボコと殴り続けるような感じで,まったく動けないものでも構いません。

酒井氏:
 それは,どうしてですか。

4Gamer
 通常のエネミーは,ゾンディールで集めればいいのですが,ボス戦だとわりと暇になると感じています。

濱﨑氏:
 ラスベガスでドロップする「フォーム」シリーズの武器を潜在能力解放すると,通常攻撃で飛び道具が出るようになるんですよ。あれ,意外に面白いんでPA風に遊べると思います。

4Gamer
 遠回しに「無理」という回答ですね……。 ■5年めのPSO2はどうなる?

4Gamer
 それでは,プレイヤーから寄せられている要望の中で印象的なものがあれば教えていただけますか。

酒井氏:
 面白いものも来ていますが,要望は要望なんですね。バランスを考えると,そのすべてに応えるのは難しいです。もちろん,要望からそのエッセンスを受け取ることもありますし,あまりに多いようであればデータと付き合わせて検討します。

中村氏:
 代表的なところでは「コレクトファイル」ですね。「★13がドロップしないから」とプレイをやめてしまった人が増えてきたので,コレクトファイルで最低保証を付けることにしました。これで★13が手に入りやすくなったのですが,今度は「レア武器を探す楽しみがなくなった」という意見が寄せられています。

4Gamer
 「★14はドロップだけにしてほしい」といった内容ですか。

中村氏:
 そうですね。でも,それだと本末転倒になってしまう。実際,そういう意見ばかりかというと,そうでもないんです。全体のデータを見ながら,方針を決定しています。
 だから,「こういった意見が多い」というのはありますが,そこからさまざまなデータを見て,さらに先を見据えて機能やアイテムの実装を検討しています。

酒井氏:
 プレイヤーの皆さんに「分かってくれ」とは言えませんが,「どうしてこれを実装するんだよ!」というのも,先を考えてのことなんです……。

中村氏:
 言ってるじゃないですか(笑)。

濱﨑氏:
 先ほど触れた「彷徨う漆黒の騎士」でも,「難し過ぎる」と「簡単過ぎる」という意見があり,取捨選択が難しいところです。

酒井氏:
 全体のクリア率は僕らしか取れないデータなので,それを見てクリア率が低いままなら,見直しをするといった感じです。

4Gamer
 ちなみに,オーディンの失敗率はどうですか。ごくたまに斬鉄剣を食らいますが。

中村氏:
 野良だと「たまに失敗するかな?」くらいの割合ですね。

酒井氏:
 戦闘不能になる率は,ほかのクエストより「少し高いかな?」というくらいですよ。

4Gamer
 それは意外ですね。巨神ファルス・ヒューナル戦で6人くらい床ペロしていたり,機神ゼータ・グランゾが出てくると床ペロがじわじわ広がったりするのはよく遭遇します。

中村氏:
 ムーンアトマイザーで復活させてもらうので,感覚がマヒしているのかもしれません。

4Gamer
 “殴りテクター”で遊ぶことが多いのですが,「もうムーンはないぞ」というシーンは確かに増えました。
 ちなみに,オーディンはコラボ期間が終わったらどうなるのでしょうか。

濱﨑氏:
 期間終了後もフリーフィールドやパラレルエリアを彷徨ってもらいます。

酒井氏:
 忘れた頃に遭遇して,「おおっ」となるかもしれませんよ。

4Gamer
 ソロで遭遇すると,大変ですね……。
 ところで,FFXIVゴジラ小林幸子さんと続いてきた怒涛のコラボ展開ですが,今後の予定はいかがですか。

濱﨑氏:
 いったん区切りですね。

酒井氏:
 コラボばかりしてると,何のゲームか分からなくなるよね(笑)。

中村氏:
 最近,とくにそうかもしれませんね。FFXIVの曲が流れ,ロード画面にはミコッテがいて,ロビーでも映像が流れていますし(笑)。

4Gamer
 では,アークスフェスティバル2016の開催(8月13日)が迫っていますので,見どころをお願いします。

酒井氏:
 やはり,“地球親善大使”の小林幸子さんの生ライブですね。ゲームの境界を超えて,リアルでもライブです!

4Gamer
 衣装もゲーム中のままですか。

酒井氏:
 結構近いものを目指しています(笑)。衣装の3面図を渡して,先方に作ってもらっているので,どうなっているのか。さすがに空を飛んだりはしません。どう落とし込んでくるかも見どころですね。

中村氏:
 ほかにはステージイベントやコミュニケーションエリアの設置,設定画の展示,ダンスを練習できるコーナーもあります。コスプレ&クラフトコンテストにも期待してください。

酒井氏:
 物販も新作が盛りだくさんで,「ヨーコソ・アークス」のCDも販売します。午後からは専用の販売ブースも用意する予定です。

4Gamer
 「ヨーコソ・アークス」はすぐに売り切れそうな気がするのですが。

酒井氏:
 お昼から来ても,大丈夫な数を用意していますよ。

※「PS02放送局#44」より

濱﨑氏:
 16:00以降も開催しているので,コミケが終わってからでも参加していただけます。

4Gamer
 PSO2放送局のレギュラー陣が交代するということで,アークスフェス2016が最後の出演になりますね。

酒井氏:
 我々も長く一緒にやってきたので,正直,寂しいのですが,ラストのアークスダンスフェスで明るく送り出してあげたいと思います。あと,PSO2放送局は続けていくので,安心してください。

※「PS02放送局#44」より

4Gamer
 最後に5年めに向けての意気込みをお願いします。

濱﨑氏:
 やっと4周年,これから5周年に向かっていくわけですが,勢いが落ちたと言われないように,全力で走っていきます。今回,「新体験」として実装するコンテンツだけでなく,これまで実装したものも含めて,総合的によいものにしていきたいです。

中村氏:
 これからも,EPISODE4では「新体験なコンテンツ」を増やしていくのですが,ライト/ミドル層が増えてユーザーの幅が広がっているので,より多くのプレイヤーが楽しめるコンテンツも出していきたいと思います。

酒井氏:
 約7か月,EPISODE4をやってきて,PSO2の世界観が広がったと思います。ポテンシャルが広がった,と言えるかもしれない。それを引き継ぎつつ,5年10年と続けて,常に驚きと楽しさを与えられるようなものを目指したいと思っています。それを楽しみにプレイしてください。
 また,8月13日にはアークスフェス2016に来ていただき,「境界を超えるRPG」というものを体験してほしいです。これからもよろしくお願いします。

4Gamer
 本日はありがとうございました。
 そういえば,「シン・ゴジラ」が劇場公開されましたが,ゴジラファンの酒井さんは何かやりたくなっていませんか。

酒井氏:
 庵野監督らしい,すばらしい映画になっていましたね。また何か機会があれば考えたいです。ただ,あのゴジラにはアークスでも勝てるかどうか……。まずは,今回のゴジラコラボを楽しんでいただければ!

《リンク:4Gamerの「ファンタシースターオンライン2」サテライトサイト》
http://www.4gamer.net/games/120/G012075/

《リンク:「ファンタシースターオンライン2」公式サイト》
http://pso2.jp/


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記事URL:http://www.4gamer.net/games/120/G012075/20160808045/
→画像、ムービーなどがすべてある完全版です
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関連タイトル:
・PC ファンタシースターオンライン2
・PS4 ファンタシースターオンライン2
・PS Vita ファンタシースターオンライン2
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Android 【週刊ファミ通インタビュー完全版】梅原裕一郎主演『囚われのパルマ』が期待せざるを得ない理由(前編)

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私自身の恋ができる新作アプリ『囚われのパルマ』の秘密に迫る!

palm】水とアネモネとハルト・横長(CMYK
カプコンが約10年ぶりとなる女性向け体感恋愛アドベンチャーゲームを発表! 新作『囚われのパルマ』は、カプコンの女性を中心としたチームが贈る渾身の1本。
▼ざっくりした内容はこんな感じ
梅原裕一郎主演! カプコンによる体感恋愛アドベンチャー『囚われのパルマ』近日配信
プレイヤーは、孤島の収容所に収監された記憶喪失の青年・ハルトと、面会などをしながら交流を深めていくことになります。
STORY
絶海の孤島に連れて来られたあなたは、ある事件を起こしたとして収容された記憶喪失の青年・ハルトと出会う。
彼の記憶を取り戻すことを条件に、島から出ることを約束されるが、失われた記憶を探っていくうちに彼の持つ不思議な力を知ることになる。
「どうして……君の心は、見えないんだろう」
ふたりが出会ったことで、止まった時間が動き出す――
ハルト紹介03 監視_机
開発陣インタビュー・前編
今回は、週刊ファミ通8月4日発売号でも掲載された開発者インタビューの完全版・前編をお届けします。お話をお伺いしたのは、この方たち。
プロジェクトマネージャー:原 美和 氏(はら みわ/文中は原) チームの全般的なマネジメントを担当。チームの大黒柱的存在。
ディレクター:白鳥有葵 氏(しらとり ゆうき/文中は白鳥) 本作の企画発案者。ゲーム全体のディレクションを担当。シナリオ執筆もしている。
キャラクターデザイン:実田千聖 氏(みた ちさと/文中は実田) 本作のアート全般を担当。テレビアニメ『マクロスΔ』のキャラクター原案も手掛ける。
プロモーションチーム:猪川夏希 氏(いかわ なつき/文中は猪川) 本作のプロモーター。宣伝施策のほか、展開スケジュールのマネジメントを担っている。
パブリシティチーム:阿達由美 氏(あだち ゆみ/文中は阿達) 情報公開スケジュールの管理を担当。各メディアとの窓口として、本作を各方面にPR。
10年ぶりの女性向けタイトル誕生
――まずは、女性メンバー中心のプロジェクトを立ち上げられた経緯をお聞かせください。
白鳥 以前から女性向けのタイトルを作りたいと思っていたところ、偶然にも、当時相談していた女性プロデューサーも女性向け作品をやりたいということで、プロジェクトが立ち上がりました。
――カプコンの女性向けのタイトルは『フルハウスキス2』以来となりますね。
白鳥 そうですね。長いあいだカプコンでこういったタイトルがなかったのですが、草案書を書くにあたって、美青年を描けるデザイナーを探していたところ、当時のプロデューサーが実田を引き込んできてくれたんですよ。そこへ企画チームの女の子が参加して、実際にキャラクターのモデルを作ろうとなった際に、原にも入ってもらいました。
原 私はもともと背景が専門職だったんですけど、ちょうど手が空いていたこともあって。人体モデルを勉強しながらお手伝いを始めました。そんな感じで、流れで集まってきたスタッフが集結したのがいまのチームの原型ですね。
――そこへ、プロモーション企画推進室のおふたりも加わっていったわけですね。
猪川 そうなんです。私は比較的、開発の早い段階でゲーム内容を見ていまして、「すごいゲームを作っているな」と感じました。我々も女性向けゲームをいろいろプレイしていますが「こんなに作り込んでいるゲームはないぞ」と、衝撃を受けたので、後押ししてプロモーションにつなげていきたいなと。
阿達 私たちプロモーション部門は東京にいるのですが、どうやって皆さんにお伝えしていくのがいいのかと、大阪の開発スタッフともいろいろ相談しながら進めていきました。
恋愛FPS!? “ガラス越し”から始まった企画
palm】スチル_窓際のハルト小
――作品としての出発点はどのようなところだったのでしょうか?
白鳥 本当に恋愛をしているようなコミュニケーションゲームが作りたかったんです。日常に彼がリンクしたらいいなとも思っていて。企画を練りあげていく中でも、彼との対話に注力しようと。そこから対話範囲の狭まった場所として収容所の設定が生まれました。でも、あまり暗くせず、会話を楽しめる雰囲気にしていますよ。
実田 開発中は、“恋愛FPS”なんていう言葉も生まれましたね。
――選択肢には正誤がなく、"好感度"を気にしなくていいのも斬新ですね。
白鳥 ありがとうございます。彼との会話のやりとりを楽しんでほしいので、そうしています。あんまり正解や間違いを気にせず、自分らしい答えを選んで、ゆっくりと彼との仲が深まる過程を楽しんでいただきたいなと。
ストーリー01 ハルト紹介03
――収容所のガラス越しのスキンシップのアイデアは最初から?
白鳥 最初に収容所に決まったのも、ガラス越しのやり取りからです。個室でコミュニケーションを取るシチュエーションって何かないかな、と思ったときに「あ、面会室だ!」と。
――ガラス越しならではの演出もありますよね。おでこをくっつけたりとか。
白鳥 そうですね。液晶画面のガラスを、面会室のガラスそのものに見立てていて。ほかにもエピソードが進むと、ハァーっとやって息で曇らせたりとか、ガラスなのでトントンと叩いたりしてリズムを刻んだりなどといった遊びの部分もあります。
手の平をついている感というのも大事にしています。液晶の画面のガラスを、面会室のガラスそのものに見立てていて。ガラス越しに手の平を重ねると、彼が手のほうをチラッと見たりもします。
原 おでこのときは、ためらわず、ぜひ実際におでこをくっつけていただきたいですね。
――タブレットでぜひ試したいです!
白鳥 ガラスの1歩先に彼が存在している、彼がここにいるんだと感じてもらうために、顔の表情等も作り込んでいます。
面会02 面会03
ボイスは人気声優の梅原裕一郎さんが担当
ph
――本作は、ハルトの声はフルボイスで、キャストは梅原裕一郎さんが担当されていますが、梅原さんにオファーしたいきさつというのは?
実田 実は、フルボイスにするかどうか、声優さんを起用するかどうかを迷っていました。
白鳥 ボイスは社内スタッフでやろうかという案もあったんですよ。でも、プロモ班の方たちが「やっぱりフルボイスで声優さんでないと」と、強く後押してくれたんです。
猪川 彼と自分とのコミュニケーションがこんなに深いレベルでできるというところがいちばんのウリですし、開発としても作り込みたいポイントということを聞いていたので。そこは絶対ボイスがあるべき、そしてリアリティーを感じられることを強調するべきだと。
後押しした結果もあって、フルボイスでちゃんと演技力のある声優さんを起用頂けたというのは、ありがたいことだったなと思っています。
――梅原さんの声もぴったりですし、演技もすばらしいですよね。
原 ええ。キャストは素の声がイメージに近い方にお願いしようという方針で、ハルトと重なるようなイメージの方を探していました。
実田 梅原さんが出演されていたラジオのお声を聴いて、ハルトをやっていただくならこの方がいいなあと思っていたんです。
白鳥 私もサンプルの声を聴いて、この方だったらハルトのイメージと声がピッタリ合うなと思いました。
――梅原さんご自身も、まさにハルトな雰囲気をお持ちですよね。
猪川 ご本人も「まるで僕がふつうにしゃべってるみたい」とおっしゃっていただけて。うれしいキャスティングですね。梅原さんと相まって、リアリティーという面が強化されているなと思います。
原 梅原さんは本当に人気で、スケジュールが取れたのも奇跡だと言われました。しかも、このゲームはビックリするくらいボイス量が多くて……。
自分たちもこんなに多くなるとは思ってなかったんですけど、ユーザーさんに楽しんでもらえるようにと制作していたら、結果的に大ボリュームになってしまいましたね。実際、ボイス数は梅原さんがこれまで担当された作品の中でも最多だとお聞きしました。
白鳥 スケジュールの方も、皆さんがすごくがんばってくださって。『パルマ』をプレゼンした際に「いままでにない挑戦的な作品だから、こちらもスケジュールを可能な限り押さえる」と言ってくださいました。
――社外の方まで応援団に加わったという感じですね。
白鳥 皆さん協力的で、いろいろと助けてくださいましたね。
魅力的なキャラクター・ハルトができるまで
palm】ハルト_全身小
――ここからはキャラクターデザインについて伺っていきたいと思います。こういったタッチのデザインは乙女ゲームに限らず、珍しい感じがします。
実田 チャレンジでしたね。最初に草案書用に描いた絵は、いまとは全然違って『エクストルーパーズ』みたいな感じなアニメ塗りで。
――実田さんは『エクストルーパーズ』のキャラクターデザインも手掛けられていましたね。
原 実田がキャラデザを担当したのは『エクストルーパーズ』からなので、背景デザイナー歴のほうが長いんですよ。今回の背景も描いています。
――いまの絵画のようなタッチに変わったきっかけというのは?
白鳥 他社さんのタイトルとの差別化というのは意識していました。
実田 白鳥の持っているイメージがシックでスタイリッシュと聞いていたので、それを実現するために絵画っぽく、静かで大人っぽい雰囲気にしようと。
原 かわいらしいだけではなくて、洗練された方向でキャラクターデザインも探っていきました。
白鳥 以前、原が「傘を選ぶときにかわいい柄だけじゃなくて、たまにシックだったり、変わった柄の傘も欲しくなるよね。でも、売っていなかったら買えないよね」と言っていまして。だから、ゲームでもこういう作品があってもいいんじゃないかと。
――確かに、傘は洋服のように何本も持たないですけど、気分によってはいつもと違うのも使ってみたくなります。乙女ゲーム自体も、作風や選択肢の幅が広がるのはうれしいことですよね。
実田 乙女ゲームは私も好きで遊ぶんですけれど、ピンク、フリル、レース、ラメといったモチーフが多いなと思っていて。シックで渋くて大人っぽいものはあまりないようだから、我々が作ろうと。そういう方針で絵を固めていきました。
原 収容所という暗めの設定なので、絵としての華やかさは失わないように、実田ががんばってくれました。
実田 世界設定を踏まえるだけだと重たくなってしまうんですよ。でも、私たちはお客さまにアート面でも癒しをお届けしたい。キービジュアルを描くときは、そういった我々のサービス方針をお客さまに伝えたいと絵作りをしていきました。
白鳥 最初はリアルよりもアニメチックなほうが女性は好むのではないかという意見ももちろん上がってきたんです。でも、このビジュアルを見た女性の方は、皆ハッとして「キレイ」、「かっこいい」といった反応を示してくだって。実田やチームのみんなががんばってくれたおかげかなと思っています。
原 キャラクターモデルも2Dのよさを融合したグラフィックに落とし込んでいます。
実田 イラストっぽさと、実写っぽさのあいだをどう取っていくかというのが、3Dという画材で表現するうえで難しいところでしたね。
原 すごく苦労しました。
実田 顔がすぐ"不気味の谷"(※1)になってしまって。
(※1 姿かたちが実際の人間に近づくほど親しみが沸いていくのに、"人間そのもの"の手前の段階でどこか違和感や気味の悪さを強く感じる現象)
原 2Dのよさと3Dのよさは違いますし、作りかたも違うんですが、それのいいとこ取りをしたいと。そこも挑戦でした。でも、結果的には面会でハルトがすごく繊細な動きをしてくれるようになりました。
――本当に滑らかに動きますよね。
実田 Live2D(※2)などの技術も検討したんですけど、白鳥の目指すところとしては、もっと奥行きと動きがほしいということで。親しくなったら、ハルトにグワッとこちらに近づいてきてほしいと。
その動きをLive2Dで検証したら、すごく難しいと感じまして。というのも、テクスチャの荒れについ目が行ってしまって、ハルトとのコミュニケーションに集中できないなあと。そこでポリゴンモデルでやろうとなりました。
(※2 平面の絵を動かして立体的な表現をする技術)
ハルトの舌の動きまで再現!
原 白鳥からは「モデルには舌にも関節が欲しい」ということで、実装しているんですよ。
――舌に関節ですか!?
白鳥 舌も動くんですよ。緊張したときとか、唇を舐めたりしますよね。それに舌が動くと色っぽく見えますし。
原 あとは"てへぺろ"であったりとか。面会毎に舌が動くシーンが入っているわけではないんですけど。
実田 実際にちょっと唇を舐めるシーンもありますよ。
原 やりすぎると品がなくなるので、そこは気を付けています。ハルトの骨のジョイント数とか、ポリゴン数もなかなかハイエンド寄りの作りになっています。
実田 私たちも最初は「本当に舌動かしちゃうの!?」って思っていましたが、全力投入しました。コミュニケーションを取るときに必要な表情を表現するために、ハイエンド機ぐらいの“ボーン”は入っています。
――それだけ細かいと、動きを付けるのもたいへんだったのでは?
原 モーションはほとんど“手つけ”(※3)なんです。いわゆるモーションキャプチャーで、フェイシャルをキャプチャーして、リアルな人間の動きにしてしまうと、変なリアル感が出てしまうので……。
(※3 手作業で動きを決めていくこと)
実田 デザインが実写とファンタジーのあいだを取っていることもあって、動きにも夢がほしいというのがありまして。たとえば、年配の男性でフェイシャルモーションを撮って使うと、おっさんがしゃべっている感が出てしまうんです。
原 リアルさもそうなんですけど、萌えられるかというバランスがすごく難しかったところですね。
――作るうえで参考にされたタイトルや、ほかのチームの方からアドバイスされたところなどはありますか?
原 技術的にも助けてくださる方がいっぱいいて、それを聞いては試しというのをくり返していきました。カプコンは職人タイプのスタッフが多いので、『パルマ』を見ていただくと、鋭い突っ込みや意見をくださいまして。
――カプコンの作品ですと、近年の『逆転裁判』シリーズは3Dと2Dを融合させた絵作りになっていますよね。
実田 そうですね。『大逆転裁判』のモデル担当の方がチームに来てくれたらいいのにと熱望していたら、本当に来てくださることになって。
原 亜双義などを作っていたモデラーの方がハルトを仕上げてくれたんです。
実田 3Dモデルでデフォルメをしていて、しかも新規のタイトルで、これまで誰も見たことがないラインを探るというのは難度の高い作業です。それに、私が自分でわからなかった特徴をその方が引き出してくださいました。
猪川 キャラクターが3Dで作られていることで、表情や指先の動きひとつひとつがこんなに自分のプレイ感覚に意味を与えるのかとすごい衝撃を受けました。
私はユーザーとしてもいちばん乗りくらいのタイミングでプレイしているのですが、そのときは誰かに見られていないか気になるんですよ(笑)。すごく照れながらプレイしているので……。
会社でのチェックプレイは周りの気配を伺いつつだから「早く発売されないかな、自分の部屋でひとりで楽しみたいな」と思っています。そういう想いをより多くのユーザーさんにも体感していただきたいです。
インタビューは後編(8月9日公開予定)へ続きます! 次回は、画期的な恋愛システムにクローズアップ!!
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『ラチェット&クランク THE GAME』プレイ動画第3弾“極秘の研究施設”が公開!

●強力なガラメカを手に巨大な敵に立ち向かう!

 ソニーインタラクティブエンタテインメントジャパンアジアは、2016年8月9日発売予定のプレイステーション4用ソフト『ラチェット&クランク THE GAME』のプレイ動画第3弾“極秘の研究施設”を公開した。

 以下、リリースより。


 ラチェットとクランクは悪党「ビッグ・ボス」の秘密計画を探るため、極秘の研究施設へと侵入した。そこで出会ったのは猛獣「スナグルビースト」。ラチェットとクランクは自身の数十倍ある巨大な敵に「プレデターロケット」や「ミスターズーコン」などの強力なガラメカ(武器)で挑む。

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(C)Sony Interactive Entertainment America LLC. Developed by Insomniac Games. 『ラチェット&クランク THE GAME』公式サイト